宮城県加美町から発信する音楽をテーマにした町づくりは、内閣府からも期待されている日本初の試みで、全国のモデルケースとして宮城キャンパスが2017年4月にスタートを切りました。加美町は、国内有数の音響効果を誇り、地方から文化発信の象徴として全国的に有名な「バッハホール」を有し、「音楽のまちづくり」を進めています。加美町は、この地域資源である「音楽」の力を活用した地方創生を目指し、官民連携しながら、音楽の仕事を志す「人の流れ」と「人材の育成」、「仕事の創出」に取り組んでいます。
宮城キャンパスでは、地元に根ざした音楽文化の創生を目指し、楽器修理・製作や音楽療法士・リトミック指導員などの仕事を前提とした学びを提供します。地方で生活する基盤を作り、町の方と音楽を通じてコミュニケーションを取ることで心と心の繋がりを深めていきます。人の役に立つ喜びを具体的に体感するには、壊れた楽器を直したり、欲しい楽器を作ったり、施設に音楽を届けたりと、自己表現を形に出来る「手に職をつける」がキーワードです。
宮城キャンパスは、2014年3月に閉校した上多田川小学校をリノベーションした「加美町音楽技能修得施設」を利用しています。文部科学省が立ち上げた「~未来につなごう~みんなの廃校プロジェクト」平成31年度の廃校施設活用事例集では、全国30施設の利活用事例が紹介され、旧上多田川小学校の国立音楽院による利活用事例が取り上げられました。
国立音楽院宮城キャンパスを卒業した後の進路を加美町役場も全面的にバックアップしてくださいます。加美町で学び、加美町の方々とふれあった喜びを、次は卒業生が町に還元することが感謝の形となります。例えば2009年に総務省によって制度化された「地域おこし協力隊」などの制度を活用してより具体的に町の産業に寄与する方法を見つけ出すことが出来るのです。活動対象は農業水産業からスタートしましたが、現在では、環境、医療・福祉、観光、教育、地域づくりなどさまざまな分野の活動を総務省から加美町を通じて報償・活動費を支給されながら出来るようになりました。地に根をはったスローライフの始まりがここにあります。
詳しくは加美町HPへお問い合わせ下さい。